ある東京都プログラミング教育推進校の研究報告会に参加してきました

プログラミング教育について
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2020年度小学校プログラミング教育必修化に向けて東京都内にプログラミング教育推進校という学校が東京23区及び東京都下の市合わせて数十校指定されています。3年くらいに渡ってそれぞれの推進校で研究がおこなわれています。先日ある小学校の令和元年度のプログラミング教育推進校としての研究活動報告会があったので参加してきました。

その学校の研究主題といえば?

問題を解決するために論理的に考えていく児童の育成

やはり論理的思考を育てるというのが一番のキーワードになっています。

プログラミング授業を参観できました

その日は、実際のプログラミング教育の授業を参観することが出来ました。
学年は小学校3年生で、”総合的な学習の時間”の中で、11時間のカリキュラムが
組まれている中での、9時間目の授業を参観しました。

この授業自体、まさにプログラミングの学習ということで行われており、具体的には以下のような目標が掲げられていました。

単元目標:
・ロボットを利用したプログラミング学習に関心をもって課題を発見し、探究的な活動することを通して、身近な生活とプログラミングの関係を考え、そのよさや課題に気付き、現在や将来の自分の生活や生き方と繋げて考えることができるようにする。
・プログラムが日常生活の多くの場面で活用されていることを知り、ロボットやアプリの使い方、センサーの役割を理解する。

授業では、児童が3名くらいで1チームを組んでいました。使っている教材は レゴ Wedo2.0という有名な教材で、文科省のプログラミング教育での推薦教材にもなっています。       レゴ Wedo2.0については以下をクリックしてみてください。



文科省推薦の教材については、以下をクリックしてみてください。


この教材を使って、児童たちがロボットをレゴで組み立て、それをプログラミングで動かすという授業でした。どの児童もロボットとか一般に興味あるのか、非常に意欲的に取り組んでいる様子でした。

3年生~6年生のプログラミング教育は、”総合的な学習の時間”で行われていました。

ポスター展示や資料に紹介されていましたが、この学校のプログラミング教育は3年~6年で10時間以上の授業として行われていました。もちろんプログラミング教育推進校ということもあり、この学校では、プログラミング教育を主に3年~6年において、”総合的な学習の時間”の中で行われていました。

3年生:今まで紹介したようにプログラミングの基本を知って、改造すること
4年生:色々測定して月面の資源を調査するロボットを作ること
5年生:すてきな街を作るプログラムを作ること
6年生:未来のロボットをプログラムで開発すること

全て レゴWedo2.0を用いていました。

特別活動は民間スクールの方を招いてのScratchの勉強

”総合的な学習の時間”は、レゴWedo2.0を用いてましたが、それと別のプログラミングのクラブ活動の中では、あまりにも有名な米国マサチューセッツ工科大学の研究所であるMITメディアラボが開発したScratch(スクラッチ)を用いてのプログラミングを行っていました。
Scratchについては以下をご覧ください。

小学校プログラミング教育必修化で文科省推薦のプログラミングツールScrach(スクラッチ)を紹介します
2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化となりますが、実際にどのような授業を行うかは、各学校、各先生に委ねられています。文科省の学習指導要領においては、一応どのような指導、学習を行うかのガイドライン、例などが示されている中で、プロ...

協議会での先生の話”民間企業の支援が無いと出来なかった”

授業参観のあとの協議会では、実際にプログラミング教育を担当した担任の先生から
プログラミング教育を行ってきた中での苦労話を聞くことが出来ました。
ポイントを記しますと

・何も見本が無いところから試行錯誤でプログラミングのカリキュラム、テキストを作ってきた。
・何も機材が無く、支援会社の力が無ければタブレット端末も、レゴWedo2.0も、集まらなかった。
・実際に授業をきちんと行うためにはやはり2-3年かかる(推進校になって3年経過しています)

聴講している他の学校の先生に対して、今回の学校の先生が、”プログラミングの授業を行ったことがありますか?”
と尋ねたら、皆無でした。
こういう状況で始まる2020年度の小学校プログラミング教育必須化に基づいて行われるプログラミング関連の授業はかなり混乱することは間違いないと改めて思いました。

それゆえに、民間のプログラミングスクール及びご家庭で保護者の方も交えてプログラミング教材を用いたプログラミング教育というのが小学校と並行して行われていくことになると感じました。

プログラミング教育の講演で強調されていたこと

最後にプログラミング教育の講演が行われました。その中で強調されていたことは、プログラミングで論理的思考力を身に着けるという一番いわれていることよりもプログラミングをするためのICT機器、すなわちパソコンやタブレット端末を動かすことでした。プログラミング教育の目的として、今後も必ず必要となるICT機器に慣れるということはとても重要なことだと思います。1児童に1台といった方針は出ているものの、実際にはそこまで機材がそろっていないのが実情です。今後プログラミング教育において、ICT機器をどうそろえていくかも大きな課題になると感じました。

まとめ:プログラミング推進校の研究報告会で感じたこと

以上、ある東京の小学校のプログラミング推進校の研究報告会の状況をお伝えしました。やはり何となく予測していたことですが、こういう推進校も3年くらいかけてやっとプログラミングの授業らしいものが出来てきた状況において、何もプログラミング教育を行ったことがない、機材も少ない、先生もノウハウを持っていない小学校が大半であり、2020年度の小学校プログラミング教育においては色々と混乱が生じると改めて感じた次第です。

 

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